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事業承継対策
第2回 ファミリービジネス

女性が指摘

事業承継を考える上で、いくつか抑えておきたい考え方というものがあります。そのうちの一つが今回お話しする「ファミリービジネス」という考え方です。

例えば今の創業者一族にとっての事業の位置づけ、地域社会とのかかわり、一族内における事業に対する考え方の違いなどについての考え方です。

ここがしっかり整理できていないと、今後の株主政策など考えていくうちに方向性がぶれてしまいます。前回もお話ししましたが事業承継は時間がかかります。優先順位と方向性については、タイムスケジュールを守るためにもしっかり準備しておきましょう。

事業承継対策 第2回 ファミリービジネス

今回は事業承継におけるファミリービジネスという考え方についてのお話です。

  • ファミリービジネス(FB)とは
  • 一族内における利害関係
  • 保有株の違いから生じる関わり方の違い
  • ファミリービジネスのあるべき姿

ファミリービジネス(FB)とは

グラフと電卓

まずはファミリービジネス(以下、FB)というものについての定義をしていきましょう。

  • 大株主がいる
  • 大株主一族から代表者などの要職の大半を輩出している

この二つが学術上のFBの定義となります。同族会社と言い換えてもいいかもしれませんが、税務上の定義などとは違うものになります。これを中小企業に当てはめてみると、いわゆる家業として会社経営をしている場合のほとんどが、FBに当てはまることになるでしょう。

そして、このFBの特徴としては

  • 経営状態は良く、且つFB全体でみると経営成績にはばらつきがある。
  • 長期的な視野に立った経営戦略の立案・実行が容易である。
  • 短期的な意思決定のスピードが速い。
  • 地域社会とのつながりが強く、かつ深い。

等が挙げられます。一方で、ちなみに日本の中小企業のほとんどは3代続かないと言われてきました。
この理由として、

  • 事業承継を踏まえた対策が充分に実施されてこなかった。
  • FBの政策として、会社のイノベーションをしてきていない。
  • 後継ぎが会社を変えていきやすいような環境整備をできていない。

等が挙げられます。

次にFBの持つ問題について考えていきます。

一族内における利害関係

検討中

FBの創業期においては、創業者を中心とした非常に強い求心力によってFBの統率について検討する必要はありません。逆にそうでないと次代に引き継げるような強力な事業は発展しません。
問題は2代目以降で、次のような状況が表れます。

  • 相続による株式の分散:相続によって兄弟や親族の中で株式は分散します。経営にかかわらない株主にとって、株式は厄介なだけなものとなっていきます。
  • 時代の変遷による世情の変化:時代の変化によって、従来のビジネスモデルだけでは創業期同様の経営成績は上げることが難しくなってきます。
  • 地域社会との関係性の深化:地域経済においての役割が大きくなり、いわゆる地域の名士としての立場や振る舞いを求められるようになります。
  • 代表者に対する求心力の分散:創業者以外の創業メンバーの存在などにより、2代目は同じような経営上の影響力を持つことは難しくなります。

このようにFB内での利害関係は代を経るごとに複雑化していきます。
私が今まで見てきた中でも、

  • 相続の際に会社の株を持つことに対して同族内で不満が出るケース
  • 会社に関わるつもりのない株主に対して、どう対処するかといったことが問題になるケース
  • 先代の兄弟(叔父・伯母)や創業メンバーの持つ経営上の影響力に、後継者が悩むケース
  • 兄弟で経営に参画したことから不仲になるケース
  • 叔父や叔母が持つ株式の買い取りを求められて、資金源に悩むケース
  • 代替り以降、入札や受発注の価格決定における影響力に変化が出るケース

こうした問題は当たり前のように発生します。FB内において十分に意思の疎通を図って、各利害関係者が不満を抱えないような方策をとる必要があります。加えてスムーズな代替りと、後継者に求心力・営業力を委譲していくための戦略が必要となります。

保有株の違いから生じる関わり方の違い

チェックする

FBの株式を保有する人は、以下の様に4つのパターンに分類することができます。

  1. 株式保有率が高く、経営に参画している
  2. 株式保有率が高く、経営に参画していない
  3. 株式保有率が低く、経営に参画している
  4. 株式保有率が低く、経営に参画していない

1.に当たる人は会社の発展に大きな興味があります。会社の発展は自分たち家族の生活に直結していて、役員報酬で生活しています。会社の成長は自らの資産の増加と同義です。
2.に当たる人は会社の発展にも興味はありますが、株式を保有していることに対してあまり意味を見出していないかもしれません。興味があるとすれば株式から発生する配当金による収入で、換金することもままならない株式や会社の経営についてはあまり興味を持っていません。
3.に当たる人は経営に参画していることから、会社の利益と役員報酬の動静には興味があります。一方で、株式の価値や配当金にはあまり興味がありません。
4.に当たる人は、株式を保有していることに対して興味がありません。相続の際に面倒くさいことになるため、手放したがっているかもしれません。

FBの株式保有者は大抵一族の方々ですが、保有株数によってこのように考え方が違うと思われます。

会社の資産の増加を希望する人と、配当金による収入を目的とする全く正反対の利害を持つ人が含まれていますね。これらの株式保有者の各々の立場を思いやった上で、FB全体の利益となるような運営を目指さなくてはなりません。それがFBを経営する一族の皆の利益だからです。これはFBの規模が大きくなればなるほど、大きな問題となって経営者一族にのしかかってきます。

ファミリービジネス(FB)のあるべき姿

万年筆と眼鏡

ファミリービジネスと一言で言っても、株主・親戚に限らず取引業者さんや地域社会などの様々な立場の人がかかわってきます。

しかも通常業務をこなしながら、事業承継や株主対応、地域貢献などといったことや後継者育成の計画など考えていくのは大変に困難です。
そうはいっても、こういった本業以外の付随的な部分のことをおろそかにしてしまうと、FBの発展は危ぶまれてしまうでしょう。

そういった場合には専門の部署または外注先を決めて対処します。プライベートバンクなどの世界ではこれをファミリーオフィスといって、FBの本業以外の統括と利害関係の調整を行います。会社によってはここに本業の業務の統括を含めることもあります。
グループを統括する持株会社のようなイメージでしょうか。
一方でそこまでするほどのことではなくて、一部の経営幹部が考えればいいことかもしれません。このあたりは各社各様といったところでしょう。

でも、少なくとも社長が一人で頭を悩ます問題ではないことだけは確かです。

こうしたことを検討して対処できる体制を作っていくことで、FBのあるべき姿に近づいてゆけるのではないでしょうか。

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