〒447-0065 愛知県碧南市久沓町4丁目55番地
受付時間 | 9:00~20:00 ※不定休(土日祝日も対応) |
---|
アクセス | 名鉄三河線北新川駅 徒歩5分 駐車場:有 |
---|
今回から事業承継にまつわる問題のいくつかについて、本格的に掘り下げて考えていきます。
まず最初に「会社を継ぐ価値はあるかどうか?」です。
事業承継について考える人によって、当然その考え方にはバイアスがかかります。
現経営者の方からすればどうだかなと思っていても、例えば継承する側の立場から見るとどうでしょう?あるいは顧問税理士の立場から見た時にどうでしょう?
このあたりの立場の違いから生じるバイアスと考え方の違い、どんな会社なら継ぐべきか?
このあたりにの問題を考えていきます。
事業継承について立場の違いによる考え方の違いと、継ぐべき会社の条件を考えます。
次のような会社を考えてみます。
登場人物は現経営者・上の息子・下の息子の3人です。3人は各々このように思っていることでしょう。
現経営者:自分の息子同様に育ててきた会社はやはり可愛いことから、存続と次代への継承を希望。
現状の利益が出せるのであれば、事業を継ぐことを胸を張って良いことだと言える。
上の息子:自分の力量だけでは今後今までの様な利益を生み出し続けられないことを自覚している。
そこそこの年にもなっているので、今のまま重責を負わない役員でいたい。
下の息子:自分が次期経営者候補であることを自覚している。
ただし上の息子とは年齢の差もあり、両輪としてやっていくことに対して不安を覚える。
三者三様に考え方は違います。
今回に関して言うと三者とも会社を必要として、存続を望んでいるというだけでもよしとしましょう。
我々のような外部の支援者としては全力で、より大きな発展につなげられるような事業承継に向けての後押しをしていくことになります。
継ぐべき会社について考えるときも、やはり立場の違いから考え方は違ってくるでしょう。
前出の会社でいえば、上の息子に関して言うと「それなりのお金になるのであれば、会社を所有する必要はない」と考えるかもしれません。
おそらく現経営者と下の息子は「経営者」としての自覚があるため、そのような判断はしないのではないでしょうか。
継ぐべき会社は共通の条件として、現金を生み出す会社です。もしくは手を入れることで現金を生み出すことができる会社です。
仮に現経営者の在職中はよかったとしても、事業を継承したとたんに問題が噴出して資金が回らなくなるような会社では困ります。後継者が会社を継いだ後に、少なくとも現経営者と同じ年になるまで現金を生み出してくれなくては会社を継ぐ意味がありません。
前出の会社でいえば、上の息子は下の息子と比べて会社経営に対するモチベーションが低いようです。下の息子から見たら「無駄に高給取りで、現金を減らすだけの人」になっていってしまうかもしれません。それでも「兄弟仲良く」やってほしいなどというのは幻想です。兄弟が共同経営者として同等の立場を持つことで、不幸な結末を迎える会社は多々見てきました。
現経営者はこうした状況を見越して会社の組織づくりをしたうえで、事業を承継することを考えなくてはならないと思います。もちろんその場合の最適解は皆が納得できることです。
継ぐべき会社=現金を生み出す+後継者のための組織づくり
以上から継ぎたくなる会社の特徴も見えてきます。
少なくとも現状において、現金を生み出すことのできる経営状況を持つこと。加えて、後継者が組織運営をしていきやすい体制づくりのできている会社を作っていくことになります。
現金を生み出す=利益が出る。儲けが出る。ということは直感的にわかります。
では「後継者が組織運営をしていきやすい体制」とはどんなものでしょう?いくつか例を挙げていきます。
ポイントとなるのは決定権、求心力、人脈の3つです。
後継者がこれらを獲得できるよう、人事と株式政策の両面から体制づくりをしてゆく必要があります。
現経営者の方から事業承継の話が来ると、いつも最初に問いかけている質問はこれです。
「御社の今後について教えてください。ご子息(ご令嬢)は今後十分に給与をとることができますか?」
大抵の方は面食らいます。そりゃそうです。唐突すぎます。
でも、ここが本質なのです。現経営者が自信をもって将来を語れない会社を子供に継がせるのは酷な話です。
問題が具体的にはっきりしているのであれば、M&Aや人材確保によって打開策も見いだせるでしょう。
肝心なのは将来性が語れるかどうか。将来にわたって現金が生み出せるかどうかなのです。
もしかしたら事業承継せず、廃業や会社の売却によって一時的な現金を得ることが最善。という判断もあるかもしれません。
一方で今の状況が悪くても、後継者が始めたいと思っている新たな事業展開によって会社が大きく変わるかもしれません。現経営者はそれを応援してあげられれば、それでいいでしょう。
会社をどうしたいのか、継ぐべき何かがあるのか、他人から見た場合の価値と自分で考えている価値は必ずしも一致しません。自分一人で考えていても十分な結果は得られないものです。
ぜひ、信頼できる誰かと一緒に考えてみることをお勧めいたします。
2024/7/18更新
お気軽にご相談ください
事業承継関連でお悩みがあるようであれば、ぜひ当事務所にご相談ください。
事業承継に必要な下地を整えたうえで、即応可能な専門家におつなぎします。
とはいうものの、事業承継関連の問題は多岐にわたることが多く、かつ下地を整えるにも何年もかかるケースは少なくありません。幸せな事業の承継のためにも、早めのご相談をお勧めいたします。
お電話でのお問合せ・相談予約
<受付時間>
9:00~20:00
※不定休(土日祝日も対応)
フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。
〒447-0065
愛知県碧南市久沓町
4丁目55番地
名鉄三河線北新川駅 徒歩5分
駐車場:有
9:00~20:00
不定休(土日祝日も対応)